3月20日(木祝)、東部センターにて「家に余った食材を救え!サルベージパーティ」と題して、調理学習会を行いました。
「サルベージパーティ」とは、参加者一人ひとりが家に余っている食材を持ち寄って、集まった食材をもとにアイデアを出し合って調理する取り組み。食品ロス削減のために行われている活動です。
まずは「食品ロスの現状とサルベージパーティ」と題して、サルベージサポーターの村上さんより詳しい説明がありました。
食品ロスとは、賞味期限切れを手つかず食品や食べ残しなど、食べられるのにもかかわらず廃棄されているもの。日本の食品ロスは約522万トンも発生しており、この半数は家庭から発生しているといわれています。
「富山県は、食べ残しと手つかず商品の廃棄が全国平均よりも多いんです」と村上さん。
実際に富山県が過去に実施した、家庭から回収してきたごみ袋を開き、中に含まれている食品ロスを探る調査では、手つかずのまま捨てられた肉や贈答品がそのまま出てきたそう。当時の調査の写真を見ながらお話を聞くと、食品ロスの現状がよくわかりました。

村上さんからフードロスの現状をお聞きしました
「食品ロスを削減するために一人一人がすぐに取り組めるのが、食べ物を捨てないこと。必要な分だけを買い、きちんと食べきることが大切です」と村上さん。
それでもやっぱり余ってしまう…という方におすすめなのが「サルベージパーティ」。今回は参加者のみなさんに家に余っていた食材を持ち寄っていただき、実際にサルベージパーティを開催してみました。

参加者のみなさんが持ち寄った食品

この食材たちで何をつくろう…?
集まった食材は、お正月に食べきれなかった餅やストックされていた乾麺、スープの素など…普段の食事ではなかなか活用できないものも多くありました。
参加者のみなさんはグループに分かれて、目の前の食材たちを見て頭を悩ませながら「これで何が作れるかな?」と話し合っていました。「もちがいっぱいあるね…」「お茶漬けの素は大根にかけてサラダにするとか」「全然メニューがきまらん、むずかしい…」など苦戦しつつも、みなさんの知識や経験をもとにアイデアを出し合い、少しずつメニューが決まっていきます。
余っていた角麩は、おろしで細かくしてパン粉代わりに。魚にまぶしてパン粉焼きにしようとしましたが、つなぎとなる卵がなくパン粉がつかない…。そこで、お好み焼き粉を少量、水で溶かして粘度のある液を作ることで卵の代用にすることができました!

細かくおろすとサクサク食感に!
たくさん集まっていたお餅は、小さくカットしてレンジで加熱。ぷっくり膨らんだもちはまるでおかきのよう!紙袋にカレーのスパイス粉やお茶漬けの素などを入れてシャカシャカ振ると、いろんな味のおかきができました!

サクサクになったお餅にフレーバーをつけます
「かぼちゃは細かく切って上にまぶしたら彩りもよくていいね!」「この食材を何に使うか、頭をフル回転させてる(笑)」など、作り始めるとアイデアが止まらない様子。楽しそうに相談しながら調理がすすみ、当初1グループ3品の料理完成を目標にしていましたが、計11品の色とりどりの料理が完成しました!

こんなに料理ができるとは!

小さなシェフも仕上げをしてくれました
早速みなさんで試食!
一つひとつの料理を口に運び、「このお好み焼き、何が入っているの?」などお互いのグループでつくった料理に興味津々な様子。お麩とお好み焼き粉を活用した魚のパン粉焼きも、「サクサクでおいしい!」と声が上がりました。
「これはカレー粉をかけたよ」「サラダにとろろ昆布をいれるとおいしい!」などお互いの料理を紹介し合って、楽しそうにいろいろな知識をシェアしていました。

お互いのグループがどうやって作ったの?が気になります(笑)

シェフもいろんな料理を食べてくれました
最後に、村上さんは「普段の料理はレシピから必要なものを用意しがちですが、サルベージパーティは今あるものから何を作るか考えます。こういった作り方になれていると、災害等で買い物に行けなくなったときにも役に立ちますよ」と締めくくられました。
参加人数 13名
参加者の感想
- 実際に集まった食材を見て、とても作れるものはないと思いましたが、色々組み合わせて5種類のものをつくれました。先入観を持たず、創作料理と考えて作るととても楽しかったです。
- 「あるもので何か作る」ということをもっと実践できたらいいなあと思いました。
- 自分がいつも使い切れないでロスにしてしまう食品の別の使い方を知れてよかったです。