11月28日(木)、富山センターにて呉羽地域会主催の「お茶のおいしい淹れ方のコツを知ろう!」が開催されました。講師として、(株)喜作園の南條さんにご参加いただき、お茶についての基本的な知識や淹れ方を教えていただきました。(株)喜作園はお茶の生産地 静岡県牧之原にあり、主に牧之原の農家で収穫された茶葉をすぐに仕入れ、新鮮なうちに加工・販売している会社です。
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講師 (株)喜作園の南條さん
まずは基本的な知識として、お茶の種類について教えていただきました。
お茶は年に4回収穫でき、早く収穫したものから順番に一番茶、二番茶…と呼ばれるそう。「一番茶が最も高値で取引されるお茶で、急須で飲むお茶です。三番茶、四番茶になると価格は一番茶よりも随分下がります。これはペットボトルのお茶によく使われています」と南條さん。
収穫した日付が早いものから順番に何種類ものお茶を並べ、見比べました。比べてみると、一番茶の初めのころに摘まれた茶葉と、二番茶の終わりごろに摘まれた茶葉では茶葉の大きさが随分違うことがわかります。「収穫した日が2週間違うだけで、茶葉は全然別物になります。光合成によって芽が伸びるため、お茶の蒸れ方も変わってくるんです」
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見た目だけでも茶葉の大きさや固さが違うことが分かります
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右は4月中旬に収穫、左は5月初めに収穫した茶葉
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一番茶の初めごろと終わりごろ、二番茶の3種類を飲み比べ
収穫日の異なる3種類のお茶を、お湯で同じように淹れて飲み比べも行いました。参加者のみなさんは、香りも楽しみながら少しずつ味見をして、「おお…」と驚いたような様子でした。
「最初に収穫されたものが、やっぱり一番おいしい。甘みを感じる」「比べると結構違うもんやね」など、感想を言い合いながらゆっくりお茶を味わいました。
つづいて、お茶のおいしい淹れ方を教えていただきました。
「お茶はカフェイン、カテキン、テアニンのバランスで味が決まります。いいお茶は甘み成分であるテアニンも多い一方で、苦み成分のカフェインも多いんです。熱湯でお茶を淹れるとカフェインが強く出てしまうので、少し冷ましてから入れると苦みを抑えられます」と南條さん。
100℃で沸かしたお湯は、一度湯呑に移してから急須に戻すとちょうどいい温度になるそう。複数人分を淹れる際は、すべての湯飲みに少しずつ順番に淹れていくことで、お茶の濃さが均等になるとコツを教えていただきました。
早速、参加者のみなさんでおいしいお茶の淹れ方を実践!「もう淹れていいんじゃない?」「丁寧に注いでね」など声をかけ合いながらお茶を淹れ、みなさんでそのお茶を飲んでみると、「おいしいね~」ととても好評でした。
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一度湯呑に移して温度を下げる
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少しずつお茶を淹れていきます
いよいよ本格的な寒さが到来!
この冬は、喜作園さんの茶葉で温かいお茶を淹れて、ゆっくり楽しんでみてくださいね。
参加者の感想(参加人数 12人)
- お茶の微妙な違いの説明にびっくりしました。水出し茶の便利な方法も聞くことができ、やってみようと思っています。
- お茶の淹れ方も良くわかり、本当に良かったです。お茶農家の大変さもわかり、近頃はお客様にはコーヒーを入れていましたが、やはり日本人なのでお茶(日本茶)だなと思いました。とても美味しかったです。
- 二煎目、三煎目を美味しく入れるためのポイント(急須の中の茶葉をひっくり返して乾かす)は知らなかったので、次からやってみようと思いました。