富山県は北海道に次いで北方四島の元島民が多い県です。特に、
当時の黒部市に住んでいた人たちが、なぜ北方四島へ行き、どんなくらしをしていたのか。そして、その生活がソ連の侵攻を受けてどう変わってしまったのか。学習会全体を通して、北方四島と富山の歴史を学ぶことで平和の尊さを考えました。
前半は、北方四島でのくらしと富山とのつながりを学ぶDVDを2種類視聴しました。
まず、黒部市生地で生活していた人々が北方四島へ移住し、コンブを採りながら生活していた当時の様子を紙芝居の映像で学びました。
その後、本島と択捉島までを通信で繋げていた根室国後間海底電信線陸揚施設についての映像を視聴し、北方四島と本島のつながりを示す歴史的建物となっていることや、緊迫したソ連軍侵攻の様子を表す電報でのやり取りが残っていることを学びました。
後半は、会場に併設されている「富山県北方領土史料室」を見学しました。
富山県と北方領土の関わりや、北方領土の歴史、当時の生活を偲ばせる史料が展示されており、一つ一つ展示物を目で追いながら学んでいる様子が見られました。
また、元島民の方が、北方領土の居住図を懐かしそうな表情で指さしながら、当時のくらしや島のことを語る姿もありました。ふるさとへの思いと平和なくらしを築く大切さを、ひしひしと感じ取ることができました。
参加者の感想
・史料を見ながら、元島民の方からお話を聞かせて頂きとても勉強になりました。貴重な機会をありがとうございました。
・北方領土の歴史がよくわかってとても勉強になりました。
・先人の方々のご苦労が少し分かって良かったです。平和が続きますように。
・引き揚げ時(ソ連軍の占領)子どもと引き離されそうになったことなど、どんなに大変だったことか涙の出る思いです。
・実際にお話を聞き、不信なことも沸いてきて、いろいろ分からなかったことをもっと知りたいという思いと戦争というものが残したものを考える大切さを思いました。
・富山県の人々など四島に渡り、ご苦労をされ豊かな島にされたことが分かりました。せめて墓参りがかなうようになればと願います。
参加人数 計21名(現地13名、リモート8名)