くらしの助け合いの会にこりーな 第24回総会を開催しました
5月30日(木)、くらしの助け合いの会「にこりーな」の会員37名が参加し、第24回総会がとやま生協本部で開催されました。
はじめに、にこりーなの平井会長から開会のあいさつがあり、1月1日に起こった令和6年能登半島地震に触れ、「利用会員さんの安否確認をした際、ある会員さんから『自分を心配してくれる人がいるのはとても嬉しいことだ』と言われ、にこりーなの活動の大切さを改めて感じました。また、今年に入ってから利用会員として登録された方が『私にもできることはないかな』と、活動会員になってくれたケースもあります。これまでお世話になってきた分をお返ししたいという気持ちが嬉しいです。今後も皆さんからの意見や要望を取り入れて活動していきたいと思います」と述べられました。
次にとやま生協の小泉理事長から総会開催の祝辞があり、「富山県の人口は100万人を割り、県内に消滅可能性自治体も複数あります。そうした人口減少社会ではますます『困ったときはおたがいさま』の気持ちが大事なり、にこりーなの活動が地域で果たす役割も大きくなると思われます。これからも活発に活動していかれることをお願いします」と述べられました。
その後、総会の第1部では第1号議案から第3号議案までが提案され、すべての議案が承認されました。
第1号議案 | 2023年度活動報告・決算報告の件 会計監査報告 |
第2号議案 | 2024年度活動方針(案)及び予算(案)の件 |
第3号議案 | 2024・2025年度役員体制(案)の件 |
総会第2部の会員交流会では、日本赤十字社富山県支部の事業推進課長 林 信宏 氏を講師にお招きし、防災セミナーを開催しました。
第2部 防災セミナー
今回は、被災する場所として最も可能性が高い「家」での防災について教えていただきました。
地震発生時のケガの原因を占めるのは、約半分が「家具の転倒」、4分の1が「割れたガラスによるケガ」です。つまり、家具の転倒を防いだり、ガラスが割れても飛び散らないようにする対策が重要になります。
それぞれの家の居間やふだん過ごしている部屋の見取り図を描き、倒れそうなもの、それが倒れる方向、落ちてきそうなものなど、自宅にある危険を見えるようにするワークを行いました。
家具が倒れてくる場所だけでなく、何気なく置いてある食器やポットも、大きな地震の際には〝飛んで〟きたり、割れてケガの原因になったりして危険なことが分かりました。
家具と天井の間に設置する突っ張り棒は、家ごと揺れる震度6以上の揺れでは耐えられないそうです。工務店などに相談し、L字金具で丈夫な壁に固定するのが安全です。
「テレビの転倒を防ぐ粘着マットや、棚が開いて物が飛び出すのを防ぐチャイルドロックなど、すぐに買ってこられるものから対策を始めるのが大事」と林さん。
倒れやすい家具の置き方を変えて人が過ごしている方向へ倒れないようにする、重いものは下に置く、寝室にはなるべく家具を置かないなど、安全なスペースを確保するためにすぐできる対策を教わりました。
また、避難する際には避難所に十分な物資がないことから、自分で水や食料、携帯トイレの用意などをしていくことが必要だそうです。3日分が基本と言われていますが、自治体などからの支援が行き届くまで、できれば7日分は準備したほうがよいとのこと。
災害用の備蓄として食品をローリングストックしておくとよいことも多くの人が知っていますが、富山は災害が少なかったため、2年経てばストックの期限がすべて切れているということもよくあるそうです。
そこで、常にローリングストックを回していくために、月2回は「備蓄食料を食べる日」を決めておくという方法も教えていただきました。
最後に、参加した会員から質問があり、「活動中に災害が起きた時どうしたらいいでしょうか?」という質問には「一番やってほしいのは、訪問するお宅の中での避難経路を常に気にかけておくことです。玄関だけでなく、勝手口や、庭へ出られるところがないか見ておいて、とにかく逃げられるようにしておいてください」と答えていただきました。
大きな地震を経験したあとのセミナーとあって参加した会員の皆さんは真剣に耳を傾けており、これからの暮らしや活動に活かせる防災の知識、気づきを得られたようでした。