2月24日(土)、福島の現状を知り今後の福島への支援のあり方を考える機会として、ボルファートとやまで「福島の今を知る報告・学習会」を開催しました。
組合員・役職員の55名が参加し、漁業を中心とした東日本大震災、原発事故後の復興状況や課題について理解を深めました。
福島大学 食農学類 林 薫平 准教授が『東日本大震災後の福島県沿岸漁業の復興の歩みと「復興と廃炉の両立」に向けた課題』と題して講演されました。
林准教授は、2012年の福島県での漁業における試験操業の開始から現在までの流れを振り返り、原発の汚染水漏えい問題など様々な課題に向き合いながら、コープふくしまや大手スーパー、水産加工業者と共に漁業の復興を進めてきたと説明されました。「2021年に試験操業も終了して本格操業への移行期間に入っており、2025年あるいは26年くらいには本格操業に入ったと宣言できると考えている」と福島の漁業の現状もお話くださいました。
また、講演の中で、「原発事故からの真の“復興と廃炉の両立”には、福島の住民が主体となって東京電力や政府と対話していくことが必要であり、全国の皆さんも一緒になって支援していただきたい」「全国の皆さんとの連帯が支えになります」と話されました。
昨年12月の福島復興支援視察交流ツアーに参加された組合員から、ツアーの写真を投影しながら現地で見たこと、感じたことについて報告を行いました。
「東日本大震災から13年が経とうとしているのに、まだまだ復興への道のりが長いと身をもって感じた。被災された方々の心の痛みに寄り添えるような復興の仕方とは何か、ということを自分なりに考えて、福島を忘れないでいたいと思う」と報告を締めくくられました。
とやま生協は、被災された方の“忘れないで”という想いを受けとめ、これからも福島に寄り添い支援を続けていきます。
参加者の感想
- 原発事故から13年。福島の漁業は、大変な苦労をされながら復興に力を注いでこられ、ようやく震災前の25%の漁獲量である現状を知りました。やはり、「風化させない」大切さ、支援の継続の大切さを強く感じました。
- 人の記憶からだんだん被害のことが薄らいでいきます。現地に足を運んだり、また、足を運んだ人から話しを聞くことは、福島を忘れない取り組みとして必要だと思います。